「ある意味」と「ある程度」は会話の中でよく出てくる表現です。
二つは似ているけど使われる状況が少し違ってきます。
「ある意味」は異なる視点から見たときの意味。
例:In a way, that’s right.「ある意味、それは正しい。」(普通とは違う見方で正しいと言える)
「ある程度」は完全ではないが、一定の範囲までは当てはまる。
例:To some extent, he understands it.「彼はある程度理解している。」(全部は理解していないけど、部分的には理解している)
つまり、「ある意味」は異なる見方を示し、「ある程度」は部分的な当てはまりを示します。
この記事では「ある意味」の表現法を2つと「ある程度」の表現法を4つ紹介します。
「ある意味」は英語で、In a way と in a sense.
「ある意味」を英語で表現する場合in a way と in a sense と表現します。
どちらの表現も似ているので、あまり区別して使う必要がありません。
これを使うときは「違う見方をしたら~だよね」とか、「こういう見方もあるよね」と表現したいとき用います。
In a way は文頭でも文末でも置くことが可能です。
例文
- “In a sense, playing soccer teaches us teamwork.”(ある意味、サッカーをすることはチームワークを教えてくれる。)
- “I can talk to him about anything. In a way, he is like my brother.” (彼とは何でも話せる。ある意味、彼は私の兄のようだ。)
- “I had to wait in line for 3 hours. In a sense, it helped me think about my situation.” (3時間も列に並ばなければならなかった。ある意味、それが私の状況を考えるのに役立った。)
- “The yen became weaker last year. In a way it’s good, in a way it’s bad.” (昨年、円は弱くなった。ある意味では良いことだが、ある意味では悪いことだ。)
このように、”In a way”や”In a sense”を使うことで、私たちは日常の様々な状況において、物事の異なる側面や可能性を表現できます。
ある程度を英語で表現
ある程度を表現するのに大きく分けると4通り言い方があります。
ある程度のほうがある意味より言い方が多いと言えます。
「ある程度」は完全ではないけど、一定の範囲までは当たるという意味です。
To some (extent / degree / level)
To some (extent / degree / level)、ここで三つ違う言葉が使われていますが、これらは基本的に同じ意味です。
それぞれの表現の細かい定義は次の通りです:
- “Extent”は「範囲」という意味で、「ある程度まで」と解釈されます。
- “Degree”は「度合い」という意味で、「ある程度まで」と解釈されます。
- “Level”は「水準」という意味で、「ある程度まで」と解釈されます。
細かく定義しましたが、全部「ある程度」という意味として覚えておけば問題ありません。
To some (extent / degree / level)は文頭でも文末でも持って来れます。
例文
- To some extent, the success of the project depends on the weather.”(ある程度まで、プロジェクトの成功は天気に左右される。)
- To some extent, we can predict the market trends, but not completely.”(ある程度まで、市場の動向を予測することができますが、完全にはできません。)
- To some degree, I understand why he made that decision.”(ある程度、彼がその決定を下した理由がわかる。)
- To some degree, we all fear change.(ある程度、私たちは皆、変化を恐れている。)
- She has mastered the language to some level, but she’s not fluent yet.”(彼女はその言語をあるレベルまで習得しているが、まだ流暢ではない。)
- To some level, her feedback was useful for improving my work.”(あるレベルまで、彼女のフィードバックは私の仕事を改善するのに役立った。)
この表現に関連してよく使われるもう一つの単語は「certain」です。
「Some」を「certain」に置き換えることも可能で、意味は同じです。
「Some」と「certain」はどちらも「ある」という意味ですが、「certain」の前には「a」をつける必要があります。
- To a certain extent.
- To a certain degree.
- To a certain level.
ある程度を表現する、「Kind of / sort of」
「Kind of」と「Sort of」は「ある程度」という意味で使うことができます。「Kind of」と「Sort of」は同じ意味で、「まあまあ」「少し」「ちょっと」といったニュアンスを持ちます。
「To some extent」、「To some degree」、「To some level」との大きな違いは、「Kind of」/「Sort of」は、文中で使われ、主に動詞や形容詞の前に置かれることです。
また、「To some extent」、「To some degree」、「To some level」よりも「Kind of」/「Sort of」はカジュアルな表現です。
- “I kind of liked the movie, but it wasn’t my favorite.”(その映画はまあまあ好きだったけど、お気に入りではなかった。)
- “He’s kind of shy around new people.”(彼は新しい人の周りでは少し恥ずかしがり屋です。)
- “I kind of understand what you’re saying, but could you explain it again?”(あなたの言っていることはある程度理解できるけど、もう一度説明してもらえますか?)
- “This cake is sort of sweet for my taste.”(このケーキは私の好みにはちょっと甘すぎる。)
- “I sort of remember seeing him at the party.”(パーティーで彼を見たことがある程度覚えています。)
「このように、「Kind of」と「Sort of」は、私たちの日常の会話において、カジュアルに表現するのに非常に役立つ表現です。
断言を避けたい時や、自分の考えや感情を柔らかく、または少し曖昧に表現したい時に特に便利です。
これらの表現を使うことで、話す内容に優しさと適度なぼかしを加えることができます。
ある程度を表現する、「Somewhat」
Kind of と sort ofと同じくカジュアルな表現がsomewhatです。
意味は「多少」「ある程度」です。
何かが完全ではないが、ある程度は当てはまる状況を示す際に使われます。
kind of とsort ofと同じく副詞なので、動詞や形容詞の前に持ってきます。
例文
- “The book was somewhat interesting, but I wouldn’t say it was my favorite.”(その本は多少面白かったが、お気に入りとは言えない。)
- “He was somewhat tired after the long journey.”(長旅の後、彼は多少疲れていた。)
- “The movie is somewhat different from the book it’s based on.”(その映画は、原作の本と多少異なっている。)
- “The weather today is somewhat cooler than yesterday.”(今日の天気は昨日より多少涼しい。)
“Kind of”や”Sort of”と同じように、”Somewhat”も日常英会話でカジュアルに使うことができます。
一つの同じ表現を使うのではなく、表現をミックスして使うことで、会話にバリエーションと柔軟性を加えることができます。
ある程度を表現する、「Partially」
“Partially”は、「ある程度」という意味で用いられることがありますが、その基本的な意味は「部分的に」という副詞です。何かが完全ではなく、一部分だけが含まれる、または一部分だけが当てはまる場合に使われることが多いです。この言葉は、物事の全体ではなく、特定の一部分に焦点を当てる際に特に適しています。
- “The building was partially destroyed in the fire.”(その建物は火事で部分的に破壊された。)
- “The movie is partially based on a true story.”(その映画は部分的には実話に基づいている。)
- “The road was partially closed for repairs.”(その道路は修理のため部分的に閉鎖された。)
- “She partially opened the window to let in some fresh air.”(彼女は新鮮な空気を入れるために窓を部分的に開けた。)
“Partially”は「ある程度」という意味で使われることもありますが、その際には「ある部分の一部」という意味合いが強調されます。
まとめ
この記事では、「ある意味」と「ある程度」という英語表現について説明し、それぞれの例文を見てきました。
「ある意味」には二つのフレーズを紹介しましたが、「ある程度」にはさまざまなフレーズを紹介しました。
すべてを覚える必要はありません。
必要に応じて調べることができます。
しかし、少なくとも二つか三つの表現は、積極的に自分の英会話に取り入れてみることをお勧めします。
実際に使うことが、長期的な記憶に残す最も効果的な方法です。
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