Canのコアなイメージは「今の可能性」です。
多くの人がcanを単純に「することができる」と理解している場合が多いです。
しかし、そのように覚えていると限られた使い方になってしまいます。
このコアイメージから、三つの使い方が派生します。
1能力、
2.許可、
3.可能性です。
能力を表すcan
Canは能力を表しますが「~をすることが今可能」とも言えます。
例えば、
I can speak English. (英語が話せる=英語を話すことが今可能)
「英語が話せる」は能力を表していますが、「英語を話すことが今可能」だとも言えます。
つまり、その人がもった「今の可能性」を能力として表現しています。
他の例文
- He can drive well. (彼は上手に運転できます。=運転が可能。)
- She can play the piano beautifully.(彼女はピアノを美しく弾くことができます。=美しく引くことが可能。)
- I can swim across the lake without stopping. (私は休まずに湖を泳いで渡ることができます。=休まずに泳ぐことが可能。)
Can と be able to の違い
Can は能力を表しますが、be able to も能力を表す言葉です。
Canは「今可能なこと」に焦点を当てていますが、be able toはその能力を備えていることに言及します。
be able toは能力をアピールするときや、本当にその能力を持っているかを確認するときに使われます。
例えば:
- I’m able to speak 4 languages. (私は4ヶ国語を話す能力を持っています。)
- Are you able to drive? (あなたは運転することができますか?)
これらの文をcanで表現することもできますが、敢えてbe able toを使う場合は、かしこまったニュアンスや、能力を強調する場合に用います。
現在形ではあまり使われませんが、過去形(was able to)では頻繁に使われます。
was able toの使い方について詳しく知りたい方はこちらのサイトをご覧ください:
「許可」を表すcan
Canは「許可」を表しますが、これも「可能性」の一種として説明できます。
例えば、”You can use my phone.”(私の電話を使ってもいいよ)という許可を出す場合、「私の電話を使うことが可能だ」と言い換えても同じ意味になります。
許可を求めるときの例文
- Can we leave early today? (今日は早く帰ってもいいですか?)
- Can my friend join us for dinner? (私の友人が夕食に参加してもいいですか?)
許可を与えるときの例文
- Yes, you can use my phone. (はい、あなたの電話を使ってもいいですよ。)
- Sure, you can leave early today. (もちろん、今日は早く帰ってもいいですよ。)
- Yes, your friend can join us for dinner. (はい、あなたの友人が夕食に参加してもいいですよ。)
許可を拒否する場合の例文
- No, you can’t use my phone right now. (いいえ、今は電話を使えません。)
- Sorry, you can’t leave early today. (すみませんが、今日は早く帰れません。)
許可を求める、与える、断るといったすべての許可に関することは「可能性」で説明することができます。
「可能性」を表すcan
本来のcanの使い方の本質は「可能性」を表すことです。
この「可能性」を表すcanは非常に重要ですが、学習者が最も使いこなせていない部分でもあります。
日本語では、何かが「可能な場合」、例えば「見える、食べられる、飲める、聞こえる」といった動詞を使って表現します。これらは主語を省略して使うことが多いです。
例えば、
- 富士山が見える!
- 北海道では新鮮な魚が食べられるよ!
- このレストランは好きなだけ飲めます!
- なんか変な音が聞こえる。
上記の日本語を瞬時に英語にできる人は、canの文を作ることに慣れていますが、多くの学習者は主語に悩みます。
例えば、「富士山が見える!」という文は誰が見えるのか考えましょう。
それは「私」または「あなた」になります。相手に富士山を見てほしい場合は:→You can see Mt. Fuji.
「北海道では新鮮な魚が食べられるよ!」も、相手に北海道で魚を食べてもらいたい表現です。→You can eat fresh seafood in Hokkaido.
「このレストランは好きなだけ飲めます!も、相手にたくさん飲めることをアピールしています。→ You can drink as much as you want.
「なんか変な音が聞こえる」は自分が聞こえていて相手には聞こえていないかもしれません。→ I can hear a strange noise.
自分が何を言わんとしているかを考えれば、自然と主語が思いつきます。そして主語の後にcanを付け加えて英語の文を作りましょう。
canの例文
- I can eat spicy food. (辛い食べ物を食べられます。)
- She can see the mountains from her window. (彼女は窓から山が見えます。)
- You can buy the tickets online. (チケットをオンラインで買うことができます。)
- We can visit the museum tomorrow. (私たちは明日、その博物館を訪れることができます。)
- I can hear the music from the park. (公園から音楽が聞こえます。)
- You can open the door with this key. (鍵でドアを開けることができます。)
「~時もある」「~こともある」「~場合もある」をcanで表現
もう一つ学習者が上手に表現できないcanの使い方があります。
それは、「~時もある」「~こともある」「~場合もある」と言った可能性を表現するcanです。
例えば、He can be kind. (彼は優しい時もある)
という文は、”He is kind”(彼は優しい)とは異なり、そういう時もあるという可能性を示しています。
例文
- This road can get very busy during rush hour. (この道路はラッシュアワーの時にとても混雑することがあります。)
- Anyone can make mistakes. (誰でも間違いを犯すことがあります。)
- The temperature can drop suddenly at night. (夜は気温が急に下がることがあります。)
- He can be quite stubborn sometimes. (彼は時々非常に頑固になることがあります。)
- This dish can be spicy. (この料理は辛くなることがあります。)
まとめ
Canのコアイメージは「可能性」です。
それを頭に入れておくことによって、canをよりスムーズに使えるようになります。
Canの使い方には三つの種類があります:「能力」、「許可」、「可能性」。特に、「可能性」を表すcanの使い方に注意しましょう。
1. 日本語では主語を省略することが多いため、英語では主語を考えること。
2.「~時もある」「~こともある」「~場合もある」と表現する際のcanの使い方。
これらのポイントを意識して、例文をしっかり読み、自分なりのcanを使った英文を作ってみましょう。
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