「ほとんど」の英語表現、どれが正しい?[almostとmostの違い]

「ほとんど」を英語で表現する際、多くの学習者が誤りやすいポイントがあります。

その主な原因は、almost の使い方に関する理解不足です。

ここで、少しクイズです。次の日本語を英語にしてみてください。 

  • 「ほとんどの人がワクチンを打ちました」

“Almost people got the vaccine” と答えた方は多いのではないでしょうか? 

しかし、これは正しくありません。 

  • 正しい表現は、”Most people got the vaccine” です。

多くの学習者は、almost が「ほとんど」という意味だと理解しています。しかし、それは誤解です。ここで、almost の使い方を正しく理解するのと、mostの使い方も学びましょう。

目次

Almost の正しい意味と使い方

Almostの正しい意味は「ほぼ」とか、「あと少し」という意味です。まだ何かに達していない状態を示します。

例えば、

  • もう少しで11時です。
  • 私はもうすぐ40歳になります。
  • 後少しでテストの合格です。

これらを英語でこう表現します。

  • It’s almost 11 pm. 
  • I’m almost 40 years old. 
  • You almost passed the test

Almostが単独で使われる

Almost が単独で使われる場合、あと少しが「おしい!」という意味で使われる場合がありますもあります。例えば、以下のような会話です。

  • A: Was it a hole in one?
    (出発の準備はできた?)
  • B: Almost!
    (おしい!)

  • A: Is dinner ready?
    (夕食の準備できた?)
  • B: Almost! Just waiting for the rice to finish cooking.
    (あと少し!ご飯が炊き上がるのを待ってるだけ。)

  • A: Did you finish the book?
    (本読み終わった?)
  • B: Almost! I have just one chapter left.
    (あと少し!あと一章だけ。)

Almost が「ぎりぎりで危機から免れた」を表す場合

Almost が「ぎりぎりで危機から免れた」という意味で使われます。これは、almostが「〜の状態になりそう」という意味で使われます。例えば、以下のようなシーンで使われます。

例文:

  • I almost got hit by a car.(私は車にひかれそうになった。)
  • He almost drowned in the river.(彼は川で溺れそうになった。)
  • We almost missed the flight.(私たちは飛行機に乗り遅れそうになった。)

Almost が量を表すとき

Almost は数量を表す際にも使われます。

その場合「almost+数量」という形になります。

  • Almost all  

あと少しで全部。つまり「ほぼ全部」「ほとんどや全員」。このalmost allが、「ほとんど」という意味で使われます。多くの学習者が「ほとんど」をalmostで表現したい場合は、almost allで表現できます。

例文

  • Almost all the students passed the exam.(ほとんどすべての学生が試験に合格しました。)
  • Almost all the tickets were sold out within an hour.(ほとんどすべてのチケットが1時間以内に売り切れました。)
  • Almost half

「ほぼ半分」という意味で、全体の約半分に近い量や割合を指しますが、正確に半分ではない場合に使われます。

例文:

  • Almost half of the class didn’t do their homework.(クラスのほぼ半分が宿題をやっていませんでした。)
  • Almost half of the cake was eaten at the party.(ケーキのほぼ半分がパーティーで食べられました。)
  • Almost none

「ほとんど全くない」という意味で、数や量が非常に少ないことを示します。全くないわけではないがほぼない状態を表します。

例文:

  • Almost none of the guests arrived on time.(ゲストのほとんどが時間通りに到着しませんでした。)
  • Almost none of the cookies were left after the party.(パーティーの後、クッキーはほとんど残っていませんでした。)

Most の使われ方

「ほとんど」を表現したい場合、almostを使うよりmost を使うのが一般的です。

Most は「ほとんどの」や「大部分の」という意味で、全体の中で多くの割合を占めることを示します。Most は名詞の前に置かれ、特定のグループや物事について述べるときに使われます。

例文:

  • Most people like chocolate.(ほとんどの人はチョコレートが好きです。)
  • Most of the students passed the exam.(ほとんどの学生が試験に合格しました。)
  • Most of the time, I walk to work.(ほとんどの場合、私は歩いて仕事に行きます。)
  • Most of what he said was true.(彼が言ったことのほとんどは本当でした。)

「most」を使う際に注意すべき点があります。それは、「most」と「most of」の違いです。「most」に「of」が付くか付かないかで、意味が異なってきます。この違いについて詳しく解説した記事がありますので、ご興味のある方はぜひ以下のリンクをクリックしてみてください。↓

Mostly の使い方

Mostと同じ、「主に」や「ほとんどの場合」という意味です。違いはMostly は動詞や形容詞を修飾する副詞として使われます。

例文:

  • I mostly work from home.(私は主に自宅で仕事をしています。)
  • She mostly eats vegetables.(彼女は主に野菜を食べます。)
  • The class was mostly quiet.(そのクラスは主に静かでした。)
  • They mostly speak English at home.(彼らは主に家で英語を話します。)

まとめ

「ほとんど」の表現には、almostmost がありますが、使い方は異なります。Almost は「あと少し」や「ほぼ」といった意味で使われ、ある一定の基準に達していないことを表します。または、「おしい」とか、「危機を免れた」時に用います。

一方で、most は「ほとんどの」や「大部分の」という意味で、全体に対する大きな割合を示す際に使います。また、mostly は「主に」という意味で、副詞として使われます。

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