英会話スクールで長年講師を務めている私は、「しやすい」と「しにくい」を英語でどう表現するか、生徒から頻繁に質問されます。
これらは英会話で必須の単語であり、さまざまなフレーズに応用可能です。
基本的な形を覚えるだけで、多くの表現が可能になります。
「しやすい」は “It’s easy to” + [不定詞] で表現します。
「しにくい」は “It’s hard to” + [不定詞] で表現します。
どんなフレーズが可能か例文を見ながら学んでいきましょう。
「しやすい」:It’s easy to 不定詞
例えば、「読みやすい」は “It’s easy to read” となります。「~しやすい」という意味を表す “It’s easy to…” の後に、何をしやすいかを不定詞で表現します。
- It’s easy to cook with a recipe. (レシピがあれば料理は簡単です。)
- It’s easy to contact people with LINE. ( LINEを使えば人と連絡を取るのは簡単です。)
- It’s easy to find places with a smartphone. (スマートフォンがあれば場所を見つけるのは簡単です。)
異なる時制での表現も可能です。
- 過去形:It was easy to find her house. (彼女の家を見つけるのは簡単だった。)
- 現在完了形:It has been easy to keep a good habit. (良い習慣を維持するのは簡単でした。)
- 未来形:It will be easy to explain the rules. (ルールを説明するのは簡単になるでしょう。)
- 現在形:It’s easy to make a cup of coffee. (コーヒーを一杯作るのは簡単です。)
- 未来形:It will be easy to install the software. (そのソフトウェアをインストールするのは簡単になるでしょう。)
“easy to” を4つの時制で覚え、基本的な動詞を不定詞で表現すれば、多様な文章が作成できます。
さて、以下の質問に答えてみましょう。答えはこの投稿のまとめで確認してください。
質問
- それはやりやすいよ。
- この車は運転しやすい。
- この文法は覚えやすかった。
- タクシーを使えば行きやすいよ。
「しにくい」の英語表現: It’s hard to…
「しにくい」を英語で表現する場合、その反対語である「しやすい」(It’s easy to…)と同様に、基本構造を理解することが重要です。
「しにくい」の英語表現は “It’s hard to” + [不定詞] です。
例えば、「集中しにくい」を英語で表現する場合、”focus” や “concentrate” といった単語を用いて “It’s hard to focus” や “It’s hard to concentrate” となります。
ここで注意すべき点は、この構造では主語が常に “It’s” であり、”I” は使用しないということです。
時制に応じた “It’s hard to” の使用例:
- 現在形: It’s hard to wake up early. (早起きするのは大変です。)
- 過去形: It was hard to say goodbye. (さよならを言うのは大変だった。)
- 未来形: It will be hard to leave this town. (この町を離れるのは大変になるでしょう。)
- 現在完了形: It has been hard to keep a secret. (秘密を守るのは大変だった。)
- 現在形: It’s hard to concentrate for long periods. (長時間集中するのは大変です。)
さて、以下の質問に答えてみましょう。答えはこの投稿のまとめで確認してください。
質問
- 5. 変化についていくのは大変でした。
- 6. 「いいえ」と言うのは大変になるでしょう。
- 7. 雪の中を運転するのは大変だった。
- 8. 明日早起きするのは大変になるでしょう。
It’s easy to で表現できない「しやすい」
「It’s easy to」で表現できない「しやすい」という表現があります。
例えば、「私は酔いやすい」、「私は太りやすい」、「私は怒りやすい」といった状態です。
これらの表現は「It’s easy to」では適切ではありません。
なぜなら、これらは個人の特定の状態や傾向を表しているからです。「酔う」状態、「太る」状態、「怒る」状態を形容詞で表現することが一般的です。
例として、「私は酔った状態になりやすい」は “I get drunk easily” と表現されます。
この場合、「easily」という副詞を用いて「やすい」を表現します。
- I get drunk easily. (私は酔いやすい。)
- I get fat easily. (私は太りやすい。)
- I get angry easily. (私は怒りやすい。)
動詞を使う表現もあります。「私は忘れやすい」「私はものをなくしやすい」「私は泣きやすい」
- I forget things easily. (私は物を忘れやすい。)
- I lose things easily. (私は物をなくしやすい。)
- I cry easily. (私は泣きやすい。)
「It’s easy to…」は、何かが一般的にやりやすいことを示します。
例えば、「It’s easy to learn a song」は「歌を覚えるのは簡単」という意味です。
一方で、「I + 動詞 + easily」という形は、私が何かをしやすいことを示します。
例えば、「I learn songs easily」は「私は歌を簡単に覚えます」という意味です。
「しにくい」を個人特定の表現する副詞が英語ではありません。
easily の反対語はhardlyだと思いがちですが、hardlyは「ほとんど~ない」という意味で使われます。
「しにくい」を個人特定の表現にするには “It’s hard for me to…”とfor me を入れることによってより個人的な意味になります。
まとめ
It’s easy to …とIt’s hard to…を覚えておくとさまざまな表現ができます。
It’s easy toは一般的にやりやすいことを指すことが多いです。
もし個人特定の言い方をしたい場合は、「I + 動詞 + easily」を使います。
そして、個人的な難しさを「It’s hard for me to…」で表現できます。
上の質問の答えです
- それはやりやすいよ。 (It’s easy to do.)
- この車は運転しやすい。 (It’s easy to drive.)
- この文法は覚えやすかった。 (It was easy to remember this grammar point.)
- タクシーを使えば行きやすいよ。 (It will be easy to get there by taxi. )
- 変化についていくのは大変でした。(It has been hard to keep up with the changes)
- 「いいえ」と言うのは大変になるでしょう。(It will be hard to say no.)
- 雪の中を運転するのは大変だった。 (It was hard to drive in the snow. )
- . 明日早起きするのは大変になるでしょう。 (It will be hard to wake up early tomorrow. )
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