英語学習者の中で、「most」と「most of」の違いを意識して使い分けている人はあまり多くありません。しかし、この2つには明確な違いがあり、その理解は重要です。
まず、「most」と「most of」の違いは、「of」があるかどうかです。 それによって意味の違いが生じます。
この違いを理解することで、他の多くのフレーズにも応用が利くようになり、英語の表現力がさらに向上します。
Most と most ofの違い
- “Most”は、特定のグループに限定せず、広く一般的に「ほとんど」を表す際に使用されます。
例えば、「ほとんどの人は映画が好きです。」という場合、 “Most people like movies.” と表現します。この場合、特定のグループや地域の人々を指すのではなく、一般的に多くの人々が映画が好きという意味になります。
Most のポイント
Mostは「一般的なこと」
使い方:most +名詞
Most (一般的なこと)
- Most children love ice cream.(ほとんどの子供はアイスクリームが大好きです。)
- Most people like pizza.(ほとんどの人はピザが好きです。)
- Most students study hard.(ほとんどの学生は一生懸命勉強します。)
- Most people know how to swim.(ほとんどの人は泳ぎ方を知っています。)
- Most ofは特定のグループ内での「大部分」を表します。
例えば、「私の友人の大半は離婚しています」という場合は、”Most of my friends are divorced.”となります。この表現は、友人全体の中で特定のグループ、つまりあなたの友人の大多数が離婚していることを示しています。
Most ofのポイント
Most ofは「特定の内容」
使い方:most of +(the, this, that, these, those, my)名詞
*(the, this, that, these, those, my)は名詞を特定化する言葉です。
Most of (特定した内容)
- Most of the cake was eaten.(ケーキのほとんどが食べられました。)
- Most of the students passed the test.(学生のほとんどがテストに合格しました。)
- Most of the roads are busy.(道路のほとんどは混んでいます。)
- Most of the money was spent.(お金のほとんどが使われました。)
Most 以外の表現
「Most」は「大部分」を表す量の表現です。それ以外にも、量を表す表現として、all, some, any, no/none があります。
- All ー 全て、100%を意味する
- Most ー 大部分、多くのものを指し、全体の中でほとんどの部分を占める
- Some ー 一部、何人か、またはいくつかを意味する。
- Any ー どれでも、いくらか、または少しでもを意味する。
- No/none ー 何もない、または全くないことを意味する
Ofが付くものと付かない表現
ofが付くものと付かないものの違いはmost以外の表現にも適応されます。
Ofが付かないものは一般的なものを表します。
- All cars must stop at the red light.(全ての車は赤信号で止まらなければなりません。)
- Most days in summer are hot.(夏のほとんどの日は暑いです。)
- Some people enjoy reading.(読書を楽しむ人もいます。)
- Do you have any questions?(何か質問はありますか?)
- No parking allowed (駐車は禁止されています。)
Ofが付くものは特定のものです。*ofの後に(the, this, that, these, those, my)が付きます。
- All of the students passed the exam.(全ての学生が試験に合格しました。)
- Most of the milk is gone.(牛乳のほとんどがなくなりました。)
- Some of the students are absent today.(今日は学生の何人かが欠席しています。)
- You can take any of the books you like.(本の中で好きなものをどれでも持っていっていいですよ。)
- None of the cars were parked outside.(外に停まっているその車の中で一台もありませんでした。)
「of」が付く表現と付かない表現に慣れるためには、練習が必要です。
以下の練習問題で、どの表現に「of」を付けるかどうかを判断し、文を完成させましょう。
答えは問題の後に記載されています。
練習問題
- _____ the students passed the exam. (all)
- _____ cats are independent animals. (most)
- _____ the books on the shelf are new. (some)
- You can choose ______ the drinks on menu. (any)
- _____ cars were parked outside. (no)
- _____ the water in the glass was spilled. (none)
- _____ the cake was eaten by the children. (most)
- _____ dogs are friendly. (some)
- _____ the homework is done. (none)
- You can bring _____ item you like. (any)
答え
- All of
- Most
- Some of
- any of
- No
- None of
- Most of
- Some
- None of
- any
まとめ
この記事では、「most」と「most of」の違いについて詳しく解説しました。英語学習者にとって、この二つの表現を正しく使い分けることは、より正確で自然な英語表現を身につけるために非常に重要です。
「most」は一般的なことを述べる際に使われ、「most of」は特定のグループや集合について述べる際に使用されます。
この違いを理解することで、他の似た表現(all, some, any, no/none)の使い方も学びやすくなります。
最後に紹介した練習問題を通じて、ぜひこの知識を実践で使えるようにしてみてください。