英語が上手に話せるようになるには、さまざまな文法が必要ですが、wh名詞節を使えることは特に重要です。
例えば、
「どこに携帯を置いたか忘れた。」
を英語でどのように表現するか知っていますか?
答えは、
I forgot where I put my phone.
この文では、”where I put my phone” が wh名詞節になっており、「どこに携帯を置いたか」という意味を表しています。
つまり、Where did I put my phone? という疑問文が名詞として文章の中に組み込まれているのです。
ここで、I forgotの後には名詞が続きます。「I forgot +名詞」となります。
その名詞として使われているのが “wh名詞節””Where I put my phone.” です。
まずは、名詞節とはどのような役割を持つかを学んでいきましょう。
名詞節とは?
名詞節とは、主語(s)と動詞(v)が含まれていて、名詞の働きをする語句のことです。
普段名詞は単語で構成されていますが、名詞節は「S+V」のかたまりが名詞の役割を果たします。
名詞節は主語、目的語、補語として使われます。
つまり、名詞と同じ場所で使われるのです。
名詞と名詞節の違いは、情報量です。
名詞節の方が、多くの情報を含めることができます。
名詞節の一つがwh名詞節です。wh名詞節の使い方を見ていきましょう。
Wh名詞節
wh名詞節とは、”what, who, where, when, why, how” などの疑問詞で始まる節(文の一部)のことです。
wh名詞節は、疑問詞で始まり、その後に主語と動詞が続く形をとります。
wh名詞節の例文を通して学んでいきましょう!
例文
What 節の例文
- She asked me what I wanted for my birthday.
(誕生日に何を欲しいか尋ねられた。)
→ この文では、”what I wanted for my birthday” が what節となっており、「誕生日に何を欲しいか」という情報を提供しています。what節が “asked me” の目的語として使われており、尋ねられた内容を示しています。
Who 節
- I wonder who will be the next president?
(次の大統領は誰になるだろう?)
この文では、”who will be the next president” が who節となっており、「次の大統領が誰になるか」という疑問を表しています。who節が “wonder” の内容を示しており、話し手が疑問に思っていることを表現しています。
where節
- He can’t remember where he parked the car.
(彼は自分の車をどこに置いたか思い出せない。)
この文では、”where he parked the car” が where節となっており、「彼が車をどこに停めたか」という情報を提供しています。where節が “remember” の目的語として使われており、思い出せない内容を示しています。
when節
- Do you remember when we first met?
「私たちが初めて会ったのがいつか覚えてる?」
→ “when we first met” は名詞節で、「私たちが初めて会ったとき」という情報を提供しています。
why節
- He didn’t explain why he was late.
「彼はなぜ遅刻したのか説明しなかった。」
→ “why he was late” は名詞節で、「彼が遅れた理由」を表しています。
How節
- She showed me how I can make a paper airplane.
「彼女は紙飛行機の作り方を教えてくれた。」
→ “how I can make a paper airplane” は名詞節で、「紙飛行機の作り方」を示しています。
wh名詞節が主語で使われている例文
上の例文ではwh名詞節が目的語の位置にありました。次の例文はwh名詞節が主語として使われています。
- What she said surprised everyone.
「彼女が言ったことがみんなを驚かせた。」
→ “What she said” が主語で、「彼女が言ったこと」がみんなを驚かせたことを表しています。
- Where we go on vacation is up to you.
「休暇にどこに行くかはあなた次第だ。」
→ “Where we go on vacation” が主語で、「休暇にどこに行くか」ということを表しています。
wh名詞節が補語で使われている例文
この例文はwh名詞節が補語として使われています。つまり、wh名詞節がbe動詞の後にくる名詞の働きをしています。
- The problem is who will take care of the dog.
「問題は誰がその犬の世話をするかだ。」
→ “who will take care of the dog” が補語で、「誰がその犬の世話をするか」が問題であることを示しています。
- The challenge is how we should solve the problem.
「課題はその問題をどう解決するかだ。」
→ “how to solve the problem” が補語で、主語「課題は」を説明しています。
Wh名詞節の一部が省略
Wh名詞節とは「Wh+主語+動詞」という構造を持つことが多いですが、その一部が省略される場合があります。特に「Wh+主語+助動詞(should, can, will)」の構造が省略されて、「Wh+to 不定詞」の形になることがあります。例えば、「I don’t know what to do.」(どうしたらいいかわからない)という表現では、”what to do” が wh名詞節であり、これは元々の “what I should do” が略された形です。同様に、”what I can do” や “what I will do” の場合でも、似たような省略が行われます。例文:
- Can you tell me where to go?
「どこへ行けばいいのか教えてくれますか?」
これは “where I should go” の省略形です。
- I’m not sure who to ask.
「誰に聞けばいいのか分からない。」
これは “who I should ask” の省略形です。
- She doesn’t know when to start.
「彼女はいつ始めるべきかわからない。」
これは “when she should start” の省略形です。
この省略されるWh名詞節は以下の投稿に詳しく説明されています。
もしご興味がありましたら、ぜひ読んでください。
Wh名詞節が[wh+動詞]の場合
Wh名詞節は[wh+主語(S)+動詞(V)]という形式が多いのですが、[wh+動詞]になることもあります。
つまり、”I” とか、”heやshe”が主語ではなく、Whが主語になります。
例えば、
- I don’t know what happened.
(何が起きたのかがわからない。)
この場合、”what happened” が wh名詞節ですが、whatが主語になり、happened が動詞になります。
この形式の文章で共通していることはwhの質問が「何が、、」を問われていることです。
- I want to know what changed his mind.
(何が彼の考えを変えたのか知りたい。)
「What changed his mind」が名詞節でwhatが主語でchangedが動詞です。
ここでも「何が、、」で問われています。
- I wonder what caused the fire.
(何が火事を引き起こしたのだろう。)
What caused the fireが名詞節でWhatが主語でcaused が動詞です。
ここでも「何が、、、」で問われています。
- What surprised me was the result of the game.
(何が驚いたかは、試合の結果だ。)
What surprised meが名詞節です。ここでは文の主語が名詞節になっています。
ここでも「何が、、、」で問われています。
whoの[wh+動詞]
Whoでも[wh+動詞]がよく使われます。whoの場合、「誰が、、」が問われます。実は、[what+動詞]「何が、、」より[who+動詞]「誰が、、」の方がより頻繁に使われるwh節です。
例:
- I wonder who called last night.
(昨晩誰が私に電話をかけたのか不思議だ。)
Who called last nightが名詞節です。whoが主語で、calledが動詞です。「誰が、、、」で問われています。
- Do you know who broke the window?
(誰が窓を壊したのか知ってる?)
Who broke the window が名詞節です。whoが主語でbrokeが動詞です。。「誰が、、、」で問われています。
- Nobody knows who left the door open.
(誰がドアを開けっぱなしにしたのか誰も知らない。)
Who left the door openが名詞節です。whoが主語でleftが動詞です。「誰が、、、」で問われています。
練習問題
次の日本語を英語に翻訳し、wh名詞節を使って文章を完成させましょう。
文の最初は既に与えられていますので、その後に続くwh名詞節を作成してください。
- 「彼女はいつそれを言ったのか覚えている?」 Do you remember….
- 「私は何が必要なのか分からない。」 I don’t know…
- 「彼はどうやってその問題を解決したのか説明できない。」He can’t explain…
- 「彼女がなぜ怒っているのか分かる?」Do you know…
- 「彼らがどこへ行ったのか教えてくれる?」Can you tell me…
- 「何がその事故を引き起こしたのか教えて。」Tell me…..
- 「誰がそのカギを持っているのか教えて。」Tell me….
- 「誰がそのケーキを作ったのか知っていますか?」Do you know…
答え
- Do you remember when she said that?
- I don’t know what I need.
- He can’t explain how he solved the problem.
- Do you know why she is angry?
- Can you tell me where they went?
- Tell me what caused the accident.
- Tell me who has the key.
- Do you know who made the cake?
まとめ
wh名詞節は、日常会話や文章において非常に重要な役割を果たします。wh名詞節を使うことで、具体的な情報を提供できます。また、主語、目的語、補語として使われるため、文章の中で多様な役割を果たします。さらに、「wh+主語+助動詞」の形が省略される場合があり、「wh+to 不定詞」の形になることもあります。これらの使い方をマスターすることで、英語の表現力が大幅に向上するでしょう。