未来形を学んだとき、willとbe going toを学んだと思います。
しかし、その使い分けを正しくできている人はどれだけいるでしょうか?
通常、will と be going toはこのような説明がされています。
- Willはその場で決めたこと。
- Be going to は事前に決めたこと。
しかし、これだけでは当てはまらないことが多々あります。
例えば、その場で決めたことでもbe going to が使われることがあります。
この投稿では、willとbe going toの本質的な違いを理解し、感覚的に使えるようになることを目指しています。
多くの学習者は文法を知識としてしか理解してい無いため、上手に使えないように思います。
この投稿を読んで感覚で捉えていただけると嬉しいです。
Will と be going to の本当の違い。
多くの説明では、Willはその場で決めたことで、be going toは事前に決めたことだとされていますが、もっと本質的な意味があります。
- Willはあまり意志や考えがない反射的な答えや質問に使われます。義務感で行うことにもよく使われます。
- Be going to はしっかりした意志や考えのもとで答えや質問に使われます。自分が意志的にしたいことに対して使われ、積極性があります。
人間に例えると、willは「適当君」でbe going toは「しっかりちゃん」です。
例えば、
お菓子のお店でサンプルを配っているシチュエーション: 「いかがですか?」とサンプルを差し出されたときの適切な答えは、
どちらの英語が適切でしょう?
Ok, I’ll try it. / I’m going to try it.
答えは、Ok, I’ll try it.
なぜなら反射的であまり考えず答えたからです。つまり、適当君が「まあ~試すか」と全く何にも考えずに口に入れてしまうことになります。
では、
サンプルが二つあり、一つはフルーツ味、もう一つはピーナッツ味。
あなたは、ピーナッツアレルギーだとしたら:
「どちらを試しますか?」と聞かれたときの適切な答えは、
I’ll try the fruit flavor か I’m going to try the fruit flavor.
答えは、I’m going to try the fruit flavor になります。
なぜならば、決める瞬間に考えたからです。つまり、答えが反射的ではなかったからです。
しっかりちゃんがちゃんと「ピーナッツは避けないとダメだよ」と考えて答えをI’m going to…を選んだということです。
その場で決めたことでもbe going toが使われることがあります。
単純にwillはその場で決めたこと、be going toが事前に決めたことと定義すると、本当の使い分けができなくなります。will と be going to の感覚をしっかりと理解しましょう。
他の例
お母さんが適当君に「今日はちゃんと家のお手伝いをしなさいよ!」と言った場合:
適当君:
- Fine, I’ll do the dishes and the laundry. But after that I’m going to play some video games!
(義務的に食器洗いと、洗濯をし、その後はゲームをするという意志)
お母さんがしっかりちゃんに「今日何するの」と聞いた場合:
しっかりちゃん:
- I’m going to do my homework and after that I’m going to see my friends.
(積極的に宿題をし、その後友達と会う)
つまり、義務的にやることや反射的にやることはwillで表現します。
- I’ll turn on the air conditioner. (エアコンをつける。)
- I’ll open the window. (窓を開ける。)
- I’ll clean my room. (部屋を掃除する。)
- I’ll go grocery shopping. (買い物に行く。)
意識的に積極的にすることはbe going to が使われます。
- I’m going out with my friends. (友達と出かけるんだ。)
- I’m going to see a movie. (映画を見に行く。)
- I’m going to take a trip. (旅行に行く )
- I’m going to get married. (結婚する )
否定系のwillとbe going to
否定形のwillとbe going toも先に述べた感覚が反映されます。
- Will の否定形はwon’t になります。
- Be going to の否定形は be not going to です
Willは意思や考えがなく反射的な反応なので、否定形won`tもその意味合を持ちます。
例えば、
I won’t go to the party. (パーティーに行かない。)
これは、その場での反射的な決定や冷静な判断によるものでです。もしパーティーを主催した人がこれを聞いたら、冷たく感じてショックを受けるかもしれません。
一方、be going toの否定形は、しっかりした意志や考えのもとでの決定を表します。
例
I’m not going to go to the party. (パーティーに行く予定はない。)
これは、計画的に決めたことや、深く考えた上での決定であるため、聞いた相手に対しても理由が感じられ、納得しやすいです。
willの他の例文
- She won’t eat vegetables. (彼女は野菜を食べない。)
- He won’t answer the phone. (電話に出ない。)
- He won’t help us with the project. (彼はプロジェクトを手伝ってくれない。)
- I won’t go there again. (もうそこには行かない。)
どれも拒否している感じがします。考えに基づいて言っているというよりは感情的に拒絶しているような感覚が伝わってきます。
Be going toの他の例文
- He’s not going to say anything. (彼は何も言うつもりはない。)
- She’s not going to take the job. (彼女は仕事を引き受けるつもりはない。)
- They aren’t going to come with us. ( 私たちと一緒に来るつもりはない。)
- We aren’t going to take it with us. (持っていくつもりもない。)
これらの例文に共通するのは、しっかりとした理由や意図があり、計画的に決められたことを表現するために使われます。これは、“won’t” が反射的な拒否や冷静な決定を示すのに対し、計画的で意志的な行動や決定を強調します。
「予測」を表すwillとbe going to
willとbe going toは予測を表す表現に使われます。
以下の二つの例文を見て違いを説明します。
- It will rain tomorrow.
- It’s going to rain tomorrow.
「It will rain」と「It’s going to rain」はどちらも「雨が降る」を意味しますが、使われる状況には違いがあります。
「It will rain」は、話者の予測や推測に基づいて使われます。根拠がない場合や、単なる直感に基づく予測の場合に使われることが多いです。
例: “I think it will rain tomorrow.”(明日雨が降ると思います。)
willは主観的な予測になるので、I think, I guess, I hopeという表現を一緒に使う傾向があります。
「It’s going to rain tomorrow」は明確な証拠や状況に基づいた予測を表します。たとえば、空に黒い雲が出てきた時など、視覚的な根拠がある場合に使われます。
例: “Look at those dark clouds. It’s going to rain.”(あの黒い雲を見て。雨が降りそうです。)
つまり、willよりも自分の「考え」がより反映されていることがわかります。
Will の例文
I hope it won’t rain on the day of our picnic.(ピクニックの日に雨が降らないといいな。)
I think it will be foggy in the morning, so drive carefully. (朝は霧が出るでしょうから、運転には注意してください。)
I haven’t done this before, but I guess it will be ok.(これをやったことはないけど、大丈夫だと思うよ。)
It will be fine. Don’t worry about it. (大丈夫ですよ。心配しないでください。)
Be going to の例文
The weather is going to be terrible tomorrow. (明日はひどい天気になりそうだ。)
The traffic is going to be heavy this evening. (今晩は交通量が多くなりそうだ。)
The test is going to be difficult. (テストは難しくなりそうだ。)
He’s going to be successful. (彼は成功するだろう。)
まとめ
Will: その場での反射的な決定や義務感に基づく行動を表します。否定形で使われる場合には感情的な拒否を意味します。予測を表す際は主に自分の直感に基づいています。
Be going to:しっかりとした意志、考え、計画に基づく行動を表します。否定形で使われる場合は理由がある拒否を意味します。予測を表す際は、何らかの根拠に基づいた推測になります。
これで、willとbe going toの使い分けがより明確になることを願っています。未来の出来事や行動を表現するときに、適切な表現を使ってみてください。